「札幌で働いているけれど、今の職場はもう嫌だ。
退職したいけれど、強く引き止められていてうまく退職できない。
退職代行サービスに依頼しようと考えているけれど、弁護士と民間企業の退職代行サービスがあるらしい。
弁護士と民間企業の退職代行サービスだと、どちらに依頼するのがいいんだろう?」
実は、弁護士と民間企業の退職代行サービスには、いくつかの違いがあります。
そのうちのひとつが、民間企業であれば交渉をおこなうことができませんが、弁護士であれば交渉を行うことができるということです。
退職に際しては、さまざまな交渉が必要になることがあります。
このため、退職代行サービスは、弁護士が提供しているものを利用するのがおすすめです。
この記事では、次のことについて弁護士が解説します。
- 退職に関する統計データ
- 退職代行サービスとは何か
- 民間企業の退職代行サービスで起こりやすいトラブル
- 弁護士が提供する退職代行サービスに依頼する3つのメリット
退職に関する統計データ
北海道では、新規高卒就職者の3年以内離職率が43.8%にのぼり、全国平均の36.9%より約7%多い状況です(2021年11月時点)。
厚生労働省の「令和2年雇用動向調査結果の概況」によれば、転職入職者が前職を辞めた理由として、男性は「給与等収入が少なかった」「職場の人間関係が好ましくなかった」といったものが多い傾向にありました。
また、女性は「職場の人間関係が好ましくなかった」がその他を除いて1位でした。
これらのことから、北海道では比較的早期に退職する人が多いことや、退職の際の理由としては「人間関係」が影響していることが多いといえます。
退職代行サービスとは?
先ほどご紹介した統計データのように、人間関係が原因で退職を考える方は多いでしょう。
また、人間関係以外のさまざまな理由で退職を考えている方も多いかと思われます。
退職を考えている方の中には、自分で退職を申し出ることに何らかの支障があるという方もいます。
そんなときには、「退職代行サービス」を活用するのもひとつの方法です。
「退職代行サービス」とは、会社を退職したいと考えている労働者の代わりに退職の意向を会社に伝えてくれるサービスです。
退職代行サービスには「誰が提供しているか」に応じて2種類ある
退職代行サービスには、「誰が提供しているか」に応じて2つの種類があります。
具体的には、次の2種類です。
- 弁護士が提供している退職代行サービス
- 民間企業が提供している退職代行サービス
弁護士が提供しているか民間企業が提供しているかによって、何か違いがあるの?
弁護士が提供している退職代行サービスと民間企業が提供している退職代行サービスとの間には、いくつか違いがあります。
民間企業であれば、労働者の「退職したい」という意向を会社に伝える役割しか果たすことができません。
単に「退職したい」という意向を伝えるという役割を超えて何らかの交渉をすることは、一切できません。
これに対して、弁護士であれば、労働者に代わって、さまざまな交渉をすることができます。
退職代行サービスを提供するにあたって弁護士が行える交渉には、例えば次のようなものがあります。
- 退職日の調整のための交渉
- 有給休暇の消化方法についての交渉
- 未払い賃金・残業代についての交渉
- 損害賠償を請求された場合の対応
退職をするにあたっては、どうしてもこれらの交渉が必要になることがあります。
そのような場合には、弁護士の提供する退職代行サービスを利用していれば、弁護士があなたに代わって必要な交渉を行ってくれます。
どうして弁護士と違って民間企業は交渉ができないの?
「誰かの代理人として争いのある法律的なことがらについて交渉をすることは弁護士だけしかできない」ということが弁護士法という法律に定められているからです。
民間企業の退職代行サービスで起こりやすいトラブル
先ほどもご説明したとおり、弁護士が提供する退職代行サービスと民間企業が提供する退職代行サービスとでは、行ってもらえることが異なります。
これにより、弁護士ではない民間企業が提供する退職代行サービスを利用した場合には、さまざまなトラブルが起こる可能性があります。
例えば、次のようなトラブルがあり得ます。
- 弁護士ではないことを理由に、会社に相手にしてもらえない
- 退職の際に交渉が必要になっても対応してもらえない
- 損害賠償を請求されてしまった場合に対応してもらえない
(1)弁護士ではないことを理由に、会社に相手にしてもらえない
弁護士ではない民間企業が提供する退職代行サービスを利用した場合、会社から、「民間企業には退職代行を行う権限がない」などの理由で会社に相手にしてもらえないトラブルが発生することがあります。
その結果、会社に退職を認めてもらえない可能性があります。
民間企業が提供する退職代行サービスは、弁護士法の規制により、あなたの退職の意向を単に会社に伝えることしかできません。
このため、このような場合には会社と退職に向けた交渉をすることはできません。
あなたがご自身で会社と退職に向けた交渉を行うか、または弁護士に依頼して交渉を行ってもらうという方法をとるしかなくなってしまいます。
(2)退職の際に交渉が必要になっても対応してもらえない
退職の際には、会社との間で退職日の調整など各種の交渉が必要になることがあります。
このような退職の際に必要となる交渉は、先ほどもご説明したとおり、民間企業が提供する退職代行サービスでは弁護士法により行うことができません。
民間企業が提供する退職代行サービスは、単なる伝言しかできません。
しかし、単に会社に「辞めます」ということを伝言するだけではスムーズに退職できないということも多くあります。
民間企業が提供する退職代行サービスに退職日の調整などの交渉を行ってもらえない結果として、自分でそのような交渉を行わなければならなくなることもあります。
せっかく退職代行サービスに頼んだのに、自分で退職日の調整などの交渉を行わなければならなくなると、退職代行サービスに頼んだ意味がなくなってしまいますよね。
(3)損害賠償を請求されてしまった場合に対応してもらえない
会社によっては、「退職をするのであれば損害賠償を請求する」という主張をしてくることがあります。
これは、在職中に会社の備品を壊してしまったことがあったり、人手が足りなかったり、引継ぎが十分ではなかったりということを根拠とするものです。
実際には、そのような根拠で労働者に対して損害賠償を請求することは認められないという場合が多いです。
しかし、会社が請求している以上は、それに対応しなければなりません。
弁護士ではない民間企業が提供する退職代行サービスであれば、先ほどもご説明したとおり、交渉を行うことは一切認められていません。
このため、損害賠償請求に対する対応は、ご自身で行わなければなりません。
また、民間企業であれば正確な法律知識を持っていないこともあります。
このため、本当は払わなくてもよいのに「払わなければならない」などと間違ったアドバイスをしてくることもあります。
間違ったアドバイスにより、払う必要のない損害賠償金を支払ってしまうことにもなりかねません。
弁護士が提供する退職代行サービスに依頼する3つのメリット
弁護士が提供する退職代行サービスに依頼すると、さまざまなメリットを得ることができます。
例えば、次のようなメリットがあります。
- 退職に伴う交渉を行ってもらえる
- 損害賠償を請求された場合でも対応してもらえる
- 残業代請求などもあわせて行ってもらえる
これらのメリットは、弁護士ではない民間企業が提供する退職代行サービスを利用した場合にはいずれも受けることができません。
これらのメリットについてご説明します。
(1)退職に伴う交渉を行ってもらえる
弁護士が提供する退職代行サービスであれば、退職に伴う交渉を行ってくれます。
退職に伴う交渉には、次のようなものがあります。
- 有給休暇消化の申入れ
- 離職票など退職書類の請求
- 返還物の取次ぎ
- 未払い給与や最終給与の請求
- 積立金等の返還請求
- 退職金の請求
実際には、退職の際に、会社と全くやりとりをしなくて辞められるということはあまりありません。
これらの退職に伴う交渉を行うことが必要になることは多くあります。
弁護士であれば、民間企業と異なり交渉を行うことができるので、退職をよりスムーズに進めることができます。
(2)損害賠償を請求された場合でも対応してもらえる
先ほどもご説明したとおり、会社がさまざまな理由をつけて退職する労働者に損害賠償請求をしてくることがあります。
多くの場合、そのような損害賠償請求は、根拠がなく応じる必要がないものです。
しかし、請求されている以上は何らかの対応をしなければなりません。
弁護士であれば、損害賠償を請求された場合でも、しっかりとした法律知識に基づいて対応してくれます。
これに対し、民間企業であればそもそも対応することが弁護士法上認められていないので、あなたがご自身で対応しなければなりません。
弁護士に退職代行を依頼していれば、万一の損害賠償請求の場合にも安心して備えることができます。
(3)残業代請求などもあわせて行ってもらえる
退職をするまでの間に、忙しく働いて残業がたくさんあったという方も多くいるはずです。
また、残業がたくさんあったにもかかわらず、残業代が十分に支払われていなかったという方も多くいます。
残業代が十分に支払われていなかった場合には、退職にあわせて残業代請求をするのがおすすめです。
残業代請求をすれば、会社から過去の一定期間分の残業代を支払ってもらえることがあります。
弁護士の退職代行サービスに依頼すれば、退職代行だけでなく残業代請求もあわせて行ってもらえます。
これに対して、民間企業であれば、残業代請求を行うことは弁護士法上認められていません。
ご自身で残業代請求をするか、別途弁護士に依頼する必要があります。
退職代行だけ民間企業に頼んで、残業代請求をまた別の弁護士に依頼するというのは、二度手間ですよね。
退職代行と残業代請求をあわせて同じ弁護士に頼むようにするのがおすすめです。
札幌で退職代行を弁護士に依頼するならアディーレ法律事務所も選択肢のひとつ
札幌で弁護士が提供している退職代行サービスを選ぶなら、アディーレ法律事務所も選択肢のひとつです。
アディーレ法律事務所の退職代行サービスには、次のような特長があります。
- 退職代行の相談は何度でも無料
- 退職できない場合は退職代行費用を全額返金
- 労働問題を多く取り扱う弁護士が解決に尽力
- 退職後の未払い残業代請求や会社からの損害賠償請求対応もサポート
- 土日祝日も休まず電話受付
アディーレ法律事務所 札幌支店
アディーレ法律事務所 札幌支店は、札幌の玄関口であるJR札幌駅、地下鉄南北線・同東豊線さっぽろ駅に直結している「JRタワーオフィスさっぽろ」にオフィスを構えています。
- 住所
〒060-0005
北海道札幌市中央区北五条西2-5 JRタワーオフィスプラザさっぽろ15F
電車でお越しの場合のアクセスは、次のとおりです。
JR「札幌駅」から直結
車でお越しの際は、次の駐車場を無料でご利用いただけます。
札幌市札幌駅北口地下駐車場
北海道札幌市北区北7条西3丁目
【まとめ】弁護士ならさまざまな交渉を代わりに行ってくれるのでおすすめ
この記事のまとめは次のとおりです。
- 退職に関する統計データによると、北海道では比較的早期に退職する人が多く、退職の際の理由としては「人間関係」が影響していることが多い。
- 退職代行サービスとは、会社を退職したいと考えている労働者の代わりに退職の意向を会社に伝えてくれるサービス。
- 弁護士が提供している退職代行サービスと民間企業が提供している退職代行サービスの2種類がある。
- 民間企業の退職代行サービスでは、「退職の際に交渉が必要になっても対応してもらえない」などのトラブルが起こりやすい。
- 弁護士が提供する退職代行サービスには、「退職に伴う交渉を行ってもらえる」「残業代請求などもあわせて行ってもらえる」などのメリットがある。
- 札幌で弁護士が提供している退職代行サービスを選ぶなら、アディーレ法律事務所も選択肢のひとつ。
- 退職後の未払い残業代請求や会社からの損害賠償請求対応もサポートしているなどの特長がある。
せっかく退職代行を使うのですから、できるだけトラブルを避けてうまく退職したいですよね。
弁護士であれば、交渉まで行えるので、無用なトラブルを避けられる可能性が高まります。
弁護士が提供する退職代行サービスを使って、うまく今の会社を辞めてしまいましょう。
アディーレ法律事務所では退職代行に関する相談料は何度でも無料です。
退職代行でお悩みの方は、退職代行に詳しいアディーレ法律事務所へご相談ください。
弁護士に相談に来られる方々の事案は千差万別であり、相談を受けた弁護士には事案に応じた適格な法的助言が求められます。しかしながら、単なる法的助言の提供に終始してはいけません。依頼者の方と共に事案に向き合い、できるだけ依頼者の方の利益となる解決ができないかと真撃に取り組む姿勢がなければ、弁護士は依頼者の方から信頼を得られません。私は、そうした姿勢をもってご相談を受けた事案に取り組み、皆様方のお役に立てられますよう努力する所存であります。